【2026年8月31日週】日経平均予想|66,000円台攻防と米雇用統計・G20・Broadcom決算
相場予想記事に関するご注意
- 本記事は、公開時点で確認できる情報をもとにした相場見通しであり、将来の値動きや利益を保証するものではありません。
- 記事内の見通し、レンジ、シナリオは情報提供を目的としたものであり、特定の売買判断を促すものではありません。
- 相場環境は急変する場合があります。投資判断は最新情報をご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。
2026年8月28日の日経平均株価は、前日比273.58円高の66,405.56円で取引を終えました。日本経済新聞社「日経平均プロフィル」で確認した終値です。前日の米国市場でNVIDIA決算を好感した流れからAI・半導体関連に買いが入りましたが、買い一巡後は上げ幅を縮小しました。さらに東京市場終了後、ウォーシュFRB議長がインフレ抑制を重視する姿勢を示し、米株とNASDAQが下落しており、8月31日の寄り付きではこの反応を織り込む必要があります。
今週の日経平均予想|結論
8月31日週の日経平均は、65,000円~68,000円を中心レンジとし、イベントで値幅が広がる場合は64,000円~69,200円程度を確認する週とみます。最大の材料は9月4日の米雇用統計ですが、週前半からG20財務大臣・中央銀行総裁会議、国内の法人企業統計、米JOLTS、ISM製造業、9月2日のBroadcom決算、9月3日のISM非製造業と材料が連続します。AI・半導体株だけでなく、日銀の追加利上げ観測を背景とした銀行株、160円近辺のドル円と為替介入警戒を受ける輸出株の強弱差が指数を左右しそうです。
過去半年の日経平均の流れ
2月27日の日経平均終値は58,850.27円で、8月28日の66,405.56円まで約12.8%上昇しました。途中、6月22日には取引時間中に72,831.73円まで上昇し、その後は高値圏から大きく調整しています。半年の流れをみると、日本株全体が一方向に上昇したというより、AI・半導体、輸出、金融、内需の間で資金が移動しながら指数水準を切り上げてきました。現在値は6月高値を約8.8%下回る一方、2月末を大きく上回っており、中期上昇トレンドの中で高ボラティリティが続いている位置です。
価格変動となった主な要因
- AI設備投資拡大を背景とした半導体・データセンター関連株への資金流入
- 日銀の金融正常化と国内金利上昇を意識した銀行・金融株への物色
- 円安による輸出企業の業績期待と、急激な円安に対する為替介入警戒
- 中東情勢とホルムズ海峡を巡る緊張による原油・インフレ・企業コストへの影響
過去1か月の日経平均の流れ
7月31日の終値64,362.02円から8月17日には69,220.25円まで上昇しましたが、8月18~19日に急落し、19日は65,326.42円まで低下しました。その後は65,000円台で下値を確認しながら持ち直し、28日は66,405.56円で終了しています。8月後半は日経平均よりTOPIXの底堅さが目立つ場面もあり、値がさAI株だけでなく、銀行、商社、内需などへ物色が広がる「指数内部のローテーション」が重要になっています。
価格変動となった主な要因
- NVIDIA決算とAI投資見通しを巡る半導体株の振れ
- FRBの利上げ観測と米長期金利の上昇
- 日銀9月会合を前にした国内金利上昇と銀行株の相対的な強さ
- ドル円160円近辺と大規模な円買い介入後の再介入警戒
今週の注目イベントと影響度
| 日付 | イベント | 主に影響するテーマ |
|---|---|---|
| 8/31~9/1 | G20財務大臣・中央銀行総裁会議 | 為替、銀行、輸出 |
| 8/31 | 日本 7月鉱工業生産・商業動態統計 | 機械、自動車、小売 |
| 9/1 | 日本 4~6月期法人企業統計 | 設備投資、機械、建設 |
| 9/1 | 米JOLTS・ISM製造業 | 米金利、半導体、景気敏感 |
| 9/2 | ADP雇用統計・Broadcom決算 | AI・半導体 |
| 9/3 | 米ISM非製造業・米貿易統計 | 米景気、金利、ドル円 |
| 9/4 | 日本 7月家計調査・米8月雇用統計 | 内需、米金利、株式全体 |
米雇用やISMが強く、賃金・雇用の底堅さが確認される場合はFRBの利上げ警戒が強まりやすく、高PERのAI・半導体株には重しとなります。一方、銀行や円安恩恵株が指数を支える可能性があります。弱い場合は米金利低下が半導体株を支えやすい反面、景気悪化懸念が強まるほど景気敏感株には逆風です。
Broadcom決算ではAI向け半導体やネットワーク需要、今後の業績見通しが焦点です。NVIDIAが示したAI需要の強さを追認できれば、日本の半導体製造装置・電子部品にも波及しやすく、反対に期待を下回ればAI関連の利益確定を誘発する可能性があります。
今後7日の日経平均を動かす主な要因
- 米金利:ウォーシュFRB議長の発言を受け、9月利上げの可能性が再び意識されています。米金利上昇は半導体・グロース株のバリュエーションに逆風です。
- ドル円と日米金利差:円安は輸出株の業績換算面を支えやすい一方、急激な円安は介入リスクを高めます。財務省は7月30日~8月26日の為替介入額を15兆3,993億円と公表しています。
- 日銀:次回金融政策決定会合は9月17~18日です。追加利上げ観測が強まれば銀行には追い風となりやすい一方、円高を通じて輸出株には重しとなります。
- AI・半導体:NVIDIAに続くBroadcom決算がAI設備投資の継続性を確認する材料になります。キオクシアとSandiskの国内大型投資計画もメモリー関連のテーマ性を支えています。
- 地政学・原油:米国とイランの対立、ホルムズ海峡を巡る協議は原油価格を通じて日本企業のコストとインフレ期待に影響します。外交進展ならコスト低下要因、緊張再燃なら資源株を除く広い業種に逆風となります。
2026年8月31日週の日経平均価格予想
中心レンジは65,000円~68,000円です。65,000~65,500円は8月後半に反発が入りやすかった価格帯で、まず下値の確認ポイントになります。上方向では8月28日の高値66,842.82円を含む66,800~67,000円を超えられるかが最初の焦点です。突破した場合は68,300~69,200円が次の上値帯になります。
3つのシナリオ
価格上昇シナリオ
BroadcomがAI需要の強さを示し、米雇用統計が景気後退を示さない一方で利上げ観測を過度に強めない内容なら、半導体株への買い戻しが起こりやすくなります。ドル円が急激な円高へ振れず、銀行・商社などにも資金が残れば、67,000円突破から68,000円台後半を試す展開が想定されます。
価格停滞シナリオ
AI関連には高値警戒、銀行には金利上昇期待、輸出株には円安という異なる材料が同時に働く場合、指数全体は65,000~68,000円で方向感を欠きやすくなります。日経平均が横ばいでもTOPIXが底堅い場合は、指数寄与度の高い半導体株から他業種へ資金が移っている可能性を確認できます。
価格下落シナリオ
米雇用統計やISMが強く、FRBの利上げ観測と米金利が一段と上昇する場合はAI・半導体株に売りが出やすくなります。同時にG20前後の発言や介入警戒から円高が進むと、輸出株も下落要因になります。半導体と輸出が同時に弱くなれば65,000円割れから64,000円台を確認する展開に注意が必要です。
シナリオ別割合
| トレンド | 想定確率 | 価格帯 | 主な条件 |
|---|---|---|---|
| 上昇 | 25% | 67,000~69,200円 | AI需要継続、米金利安定、円安急変なし |
| 停滞 | 45% | 65,000~68,000円 | 半導体の弱さを銀行・内需・輸出が相殺 |
| 下落 | 30% | 64,000~65,500円 | 米金利急騰、AI調整、急速な円高 |
まとめ
8月31日週の日経平均は、66,000円台を維持できるかだけでなく「どの業種が指数を支えているか」が重要です。米金利上昇ならAI・半導体には重しとなりやすい一方、銀行や円安恩恵株が相対的に強くなる可能性があります。反対に米金利低下で半導体が戻っても、景気悪化懸念や急速な円高が広がれば指数全体の上昇は限定されます。65,000円の下値と67,000円の上値を軸に、米金利、ドル円、半導体、銀行の4点を同時に確認する週です。
投資スタンス別の考え方
短期トレード(デイトレ・数日保有)
週初は東京市場終了後に起きた米金利上昇とNASDAQ下落を織り込むため、寄り付きの指数だけで地合いを判断しにくい状況です。アドバンテストや東京エレクトロンなど値がさ半導体、銀行、自動車、ドル円が同じ方向へ動くのか、逆方向へ動くのかを確認すると、市場内部の強弱を把握しやすくなります。
スイング(1週間~数週間)
9月2日のBroadcom決算から4日の米雇用統計まで材料が連続するため、一つの指標だけで週全体の方向を固定しにくい週です。65,000円台での下値の強さ、67,000円突破時に半導体株が上昇へ参加しているか、TOPIXとの強弱差が拡大していないかを確認することで、指数上昇の広がりを判断しやすくなります。
中長期目線(数か月以上)
半年では約12.8%上昇していますが、6月高値からは約8.8%下にあります。短期の米雇用統計だけでなく、AI設備投資の継続性、日本企業の設備投資、日銀の金融正常化、円相場、中東情勢によるエネルギーコストを継続して確認することが、現在の高い指数水準を支える要因とリスクを整理する材料になります。