【2026年8月3日週】市場予想|ドル円・金・日経平均と米雇用統計
相場予想記事に関するご注意
- 本記事は、公開時点で確認できる情報をもとにした相場見通しであり、将来の値動きや利益を保証するものではありません。
- 記事内の見通し、レンジ、シナリオは情報提供を目的としたものであり、特定の売買判断を促すものではありません。
- 相場環境は急変する場合があります。投資判断は最新情報をご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。
本記事は、為替・金・株式市場に関する情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品や売買時期を推奨するものではありません。記事内の予想レンジやシナリオは将来の値動きを保証するものではなく、実際の投資判断はご自身の責任で行ってください。
2026年8月3日週の市場は、米国の雇用・景況感と金利動向が、USDJPY、XAUUSD、日経平均の3市場を横断して動かす一週間です。7月31日の終値は、USDJPYが157.58円、XAUUSDが4,042.67ドル、日経平均が64,362.02円でした。
先週はFOMCと日銀金融政策決定会合を通過したほか、ドル円の急落、金価格の4,100ドル割れ、日経平均の急反発が重なりました。今週は米ISM景況指数、JOLTS求人件数、米雇用統計に加え、日本企業の決算発表も集中します。
結論として、今週は一方向へ動き続ける相場というより、経済指標や企業決算の発表ごとに資金が移動する神経質な相場を想定します。単独市場だけで方向を判断せず、米金利、ドル指数、ドル円、金、株価指数を横断して確認することが重要です。
今週の市場結論
| 市場 | 週末終値 | 想定レンジ | 中心レンジ | 主な要因 |
|---|---|---|---|---|
| USDJPY | 157.58円 | 154.00~161.50円 | 156.00~159.50円 | 日米金利差、介入警戒、米雇用統計 |
| XAUUSD | 4,042.67ドル | 3,950~4,180ドル | 4,000~4,110ドル | 米実質金利、ドル指数、ETF・中央銀行需要 |
| 日経平均 | 64,362.02円 | 61,500~67,500円 | 63,000~66,000円 | 企業決算、ドル円、米金利、半導体・AI株 |
今週の中心シナリオは、USDJPYが156円から159円台、XAUUSDが4,000ドルから4,110ドル、日経平均が63,000円から66,000円を中心に推移する展開です。
ただし、8月7日の米雇用統計が市場予想から大きく外れた場合は、米金利とドルの変動を通じて3市場が同時に大きく動く可能性があります。
今週の市場テーマ
米雇用統計が日米金利差と実質金利を動かす
今週最大の共通材料は、8月7日に発表される2026年7月分の米雇用統計です。非農業部門雇用者数だけでなく、失業率、平均時給、労働参加率、過去分の改定値が注目されます。
雇用と賃金が強い場合は、FRBが高金利政策を長く維持するとの見方が強まり、米国債利回りとドルが上昇しやすくなります。この場合、USDJPYには上昇圧力がかかる一方、XAUUSDと高PERの半導体・AI関連株には下押し圧力がかかる可能性があります。
反対に雇用が弱く、失業率が上昇した場合は、米利下げ観測から米金利とドルが低下しやすくなります。USDJPYは下落し、XAUUSDは上昇しやすくなりますが、景気後退への警戒が強まれば、日経平均には必ずしも好材料とはなりません。
FOMCと日銀会合後の日米金利差
7月29日のFOMCでは、政策金利の誘導目標が3.50~3.75%に据え置かれました。一方、7月31日の日銀金融政策決定会合では、無担保コールレートを1.0%程度で推移させる方針が決定されています。
米国が高金利を維持し、日銀が追加利上げを急がなければ、日米金利差はドル円を支えます。一方、米景気減速によってFRBの利下げ観測が強まり、日銀の追加利上げ観測が残れば、金利差縮小を通じて円高が進みやすくなります。
日経平均にとっては、緩やかな円安は輸出企業の支援材料になりますが、米金利の急上昇は半導体・AI株の割高感を強めます。そのため、「円安だから日経平均が上昇する」と単純に判断することはできません。
ドル円の急落と介入警戒
ドル円は7月31日に157.58円まで下落し、同日の安値圏で週末を迎えました。市場では円買い介入を意識する動きが強まりましたが、値動きだけで介入の実施を断定することはできません。
今週は160円前後へドル円が戻した場合に、日本政府・財務省関係者の発言が強まるかが注目されます。介入が実施されなくても、市場参加者が介入を警戒することでドル買いが抑えられる場合があります。
円高が進む場合は、自動車や機械などの輸出株に下押し圧力がかかる一方、輸入コストが低下する内需、小売、食品、電力などには相対的な支援材料となります。
金は実質金利と安全資産需要の綱引き
XAUUSDは4,042.67ドルで週を終えました。4,000ドル前後ではETFや中央銀行需要、地政学リスクを意識した買いが入りやすい一方、4,100ドルを超えると米金利の高止まりや利益確定売りが意識されます。
金価格を見る際は、米10年債の名目利回りだけでなく、物価上昇率を差し引いた米実質金利を確認する必要があります。実質金利が上昇すると、利息を生まない金を保有する機会費用が高まり、金価格の重しになります。
一方、米実質金利が低下し、ドル指数も下落する場合は、金価格に二重の支援材料となります。中東情勢などの地政学リスクが強まった場合も、安全資産需要が金価格を支える可能性があります。
日経平均は決算相場とセクターローテーション
日経平均は7月31日に64,362.02円で取引を終え、前日比では4.03%上昇しました。ただし、同日の安値61,948.23円から高値65,364.73円まで3,400円以上動いており、市場の不安定さは残っています。
今週は三菱UFJフィナンシャル・グループ、トヨタ自動車、ソフトバンクグループなど、指数やテーマ株への影響が大きい企業の決算が予定されています。
半導体・AI株だけでなく、銀行、自動車、重工、商社、内需株へ資金が広がるかが重要です。日経平均が上昇していても、値上がり銘柄が一部の値がさ株に限られる場合は、指数上昇の持続性を慎重に確認する必要があります。
ドル円・金・日経平均の相関マップ
以下の相関図では、赤い矢印が下押し・リスク、緑と青の矢印が上昇支援、オレンジの矢印がドル円の上昇圧力を示しています。米雇用統計から米金利、ドル円、金、日経平均へ波及する流れを確認してください。
各市場の要点
USDJPYの要点
- 週末終値は157.58円
- 想定レンジは154.00~161.50円
- 米指標上振れと米金利上昇はドル円の支援材料
- 160円前後では為替介入への警戒が上値を抑えやすい
- 株安を伴う円高では、円キャリー取引の巻き戻しに注意
ドル円は日米金利差だけでなく、介入警戒と株式市場の変動を同時に確認する必要があります。米10年債利回り、ドル指数、日経平均先物を同じ画面に並べると、円固有の動きか市場全体の動きかを判断しやすくなります。
XAUUSDの要点
- 週末終値は4,042.67ドル
- 想定レンジは3,950~4,180ドル
- 4,000ドル前後が短期的な支持帯
- 4,100~4,120ドルが上値抵抗として意識されやすい
- 米実質金利低下とドル安が重なれば上昇しやすい
金価格は中央銀行・ETF需要に支えられる一方、短期的には米実質金利とドル指数に左右されます。株価急落時には安全資産買いだけでなく、証拠金確保を目的とした換金売りにも注意が必要です。
日経平均の要点
- 7月31日の終値は64,362.02円
- 想定レンジは61,500~67,500円
- 企業決算を起点とした業種別の資金移動が中心
- 円安は輸出株を支える一方、米金利上昇は成長株の重し
- 半導体以外へ資金が広がるかが相場の持続性を左右
日経平均は、三菱UFJ、トヨタ、ソフトバンクグループなどの決算によって、銀行、自動車、AI・半導体関連の方向が変わる可能性があります。指数だけでなく、TOPIX、値上がり銘柄数、売買代金を確認することが重要です。
今週の注目イベント
| 日付 | イベント | USDJPY | XAUUSD | 日経平均 |
|---|---|---|---|---|
| 8月3日 | 米ISM製造業景況指数 | 米金利を通じて変動 | 実質金利とドルに反応 | 半導体・機械株に影響 |
| 8月4日 | 米JOLTS求人件数 | 労働需要と利下げ観測 | 実質金利を通じて影響 | 景気敏感株に影響 |
| 8月5日 | 米ISM非製造業景況指数 | 価格・雇用指数を重視 | サービス物価を重視 | 米国株経由で影響 |
| 8月6日 | 米新規失業保険申請件数 | 雇用統計の事前材料 | 金利低下なら支援 | 先物市場に影響 |
| 8月7日 | 米雇用統計 | 今週最大の変動要因 | 実質金利とドルが焦点 | 米国株・円相場経由で影響 |
米経済指標が強い場合
米ISM景況指数、JOLTS、米雇用統計が市場予想を上回り、平均時給や価格指数も強い場合は、FRBによる高金利政策が長期化するとの見方が強まりやすくなります。
- USDJPY:米金利上昇を受けて159~161円方向へ上昇しやすい
- XAUUSD:実質金利とドルの上昇により4,000ドル方向へ下落しやすい
- 日経平均:円安は支援材料ですが、半導体・AI株には米金利上昇が重し
米経済指標が弱い場合
雇用者数や求人件数が減少し、失業率が上昇する場合は、FRBの利下げ観測が強まり、米国債利回りとドルが低下しやすくなります。
- USDJPY:日米金利差縮小とキャリー取引の解消で154~156円方向へ下落しやすい
- XAUUSD:実質金利低下とドル安により4,110~4,180ドル方向へ上昇しやすい
- 日経平均:円高は輸出株の重しとなり、景気後退懸念が強ければ株安につながる
景気は強いが物価が落ち着く場合
景況指数が底堅い一方、平均時給や価格指数が低下する場合は、景気後退を避けながらインフレが鈍化する状態として、市場にとって比較的好ましい結果となります。
- USDJPY:急激な方向は出にくく、156~159円台を中心に推移
- XAUUSD:実質金利次第ですが、4,000ドル台を維持しやすい
- 日経平均:金利上昇への警戒が後退し、業績相場へ移行しやすい
今週の市場シナリオ
リスクオンシナリオ
米経済が底堅さを維持しながら、賃金と物価の伸びが落ち着く場合です。米金利の急上昇が回避され、国内企業の決算も市場予想を上回れば、日経平均は65,500円から67,500円を試しやすくなります。
USDJPYは156円から160円台で推移し、XAUUSDは4,000ドルから4,110ドルを中心に底堅く推移する可能性があります。株式市場では、半導体だけでなく銀行、自動車、重工、商社などへ資金が広がるかを確認します。
中立シナリオ
米経済指標が強弱入り交じり、米金利は高止まりする一方、介入警戒や中央銀行需要が各市場の一方向的な動きを抑える場合です。
USDJPYは156.00~159.50円、XAUUSDは4,000~4,110ドル、日経平均は63,000~66,000円を中心に推移する可能性があります。指数は横ばいでも、企業決算を材料に個別株や業種間の値動きが大きくなる点が特徴です。
リスクオフシナリオ
米雇用統計が大きく悪化し、米国株が急落する場合や、中東情勢などの地政学リスクが強まる場合です。円キャリー取引の巻き戻しによってUSDJPYは154~156円へ下落し、日経平均も61,500~63,000円方向へ調整する可能性があります。
XAUUSDは安全資産需要によって上昇しやすくなりますが、株価急落の初動では、証拠金確保や損失補填を目的とした換金売りによって一時的に下落する可能性もあります。
投資スタンス別の考え方
短期トレード(デイトレ・数日保有)
短期では、経済指標の発表直後に一つのチャートだけを見て判断しないことが重要です。USDJPY、米10年債利回り、ドル指数、XAUUSD、日経平均先物を同じ画面に並べ、どの市場から変化が始まっているかを確認します。
米金利上昇とドル円上昇が同時に起きていれば金利要因、ドル円下落と株価先物下落が重なればリスク回避、金利低下と金上昇が重なれば利下げ観測が主因と判断しやすくなります。指標発表直後の動きを追いかけず、5分足や15分足で最初の高値と安値が形成されるまで観察する方法があります。
スイング(1週間~数週間)
スイングでは、1日の値動きではなく、重要指標や企業決算後の3~5営業日の終値と値幅を比較します。最初の急変後に元の価格へ戻るのか、戻りが弱く新しい方向が定着するのかを確認します。
日経平均では決算発表日の出来高と翌日以降の出来高を比較し、下落時に出来高が細っているかを確認します。ドル円では米金利と同じ方向へ戻るか、金ではETF保有量と価格が同時に増えているかを見ることで、値動きの持続性を判断する材料になります。
中長期目線(数か月以上)
中長期では、1週間の予想レンジよりも、FRBと日銀の金融政策、米実質金利、企業利益、中央銀行の金需要を継続的に確認します。
日米金利差が縮小すれば円高要因となり、輸出株には重しとなる一方、輸入企業には支援材料となります。金は実質金利が低下し、ETFと中央銀行需要が続けば支えられやすくなります。日本株は円安効果だけでなく、企業が売上成長を営業利益とキャッシュフローへ結び付けられているかが重要です。
今週の関連市場予想
2026年8月3日週のUSDJPY予想
週末終値157.58円を起点に、日米金利差、介入警戒、米ISM、JOLTS、雇用統計がドル円に与える影響を詳しく解説します。
2026年8月3日週の金価格・XAUUSD予想
週末終値4,042.67ドルを起点に、米実質金利、ドル指数、ETF、中央銀行需要、地政学リスクを整理します。
2026年8月3日週の日経平均予想
7月31日の終値64,362.02円を起点に、米雇用統計、円相場、国内企業決算、半導体・AI株の動向を解説します。
まとめ|今週は米雇用統計から3市場への波及を確認する
2026年8月3日週は、米雇用統計、ISM景況指数、JOLTS求人件数が、米金利とドルを通じてUSDJPY、XAUUSD、日経平均を動かす一週間です。
中心レンジは、USDJPYが156.00~159.50円、XAUUSDが4,000~4,110ドル、日経平均が63,000~66,000円です。ただし、米雇用統計や国内企業決算が市場予想から大きく外れれば、想定レンジの上下限を試す可能性があります。
米指標が強い場合はドル円の上昇と金の下落が起こりやすい一方、米金利上昇は日経平均の半導体・AI株には重しとなります。指標が弱い場合はドル円下落と金上昇が起こりやすくなりますが、景気後退懸念が強まれば日経平均も下落する可能性があります。
今週は「米指標が強いか弱いか」だけでなく、発表後に米金利、ドル指数、ドル円、金、株価指数がどのように連動したかを確認することが重要です。