【2026年9月28日週】USDJPY予想|期末リバランスと米雇用統計、日銀短観を見極める実務分析
相場予想記事に関するご注意
- 本記事は、公開時点で確認できる情報をもとにした相場見通しであり、将来の値動きや利益を保証するものではありません。
- 記事内の見通し、レンジ、シナリオは情報提供を目的としたものであり、特定の売買判断を促すものではありません。
- 相場環境は急変する場合があります。投資判断は最新情報をご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。
2026年9月28日週の外国為替市場は、9月末・四半期末特有の需給フローと、月初の重要マクロ指標が交錯する神経質な局面を迎えます。前週末の日本時間9月26日早朝(07:22 GMT+9)におけるUSDJPY(ドル円)のクローズ値は、TradingViewのデータで157.281円を記録し、前日比マイナス1.559円(マイナス0.98%)の調整を見せて取引を終了しました。9月中旬のFOMCや日銀会合を通過して以降、日米金利差を意識したドル買いが先行していましたが、週末にかけては高値警戒感からの利益確定売りが優勢となりました。今週は期末リバランスと米雇用統計という特大イベントを控え、表面上の値動きに惑わされない冷静な相場環境の把握が求められます。
01. 今週の結論(想定レンジと重要イベント要約)
2026年9月28日週のUSDJPYは、155.00円から160.00円のレンジ推移を想定します。週前半は、9月30日の四半期末および日本の中間期末に向けた機関投資家のポートフォリオ・リバランス(資産配分調整)に伴う突発的なドル需要や円転(レパトリエーション)の動きが交錯しやすくなります。週後半は、10月1日の日銀短観による国内インフレ見通しの確認を経て、10月2日の米9月雇用統計が最大の見せ場となります。米国の労働市場の減速度合いと、それに伴う米長期金利の反応が、160円の大台を再び試すか、155円方向へ下値を切り下げるかの決定打となります。
02. 想定レンジと3シナリオの視覚化
以下の図は、今週のUSDJPY想定レンジと上昇・停滞・下落の3シナリオを視覚化したものです。基準値となる週末終値(157.28円)からの上下の余地と、週内の主要な変動要因を確認してください。
03. 今週の重要経済指標と市場イベント
今週は、日米の主要なマクロ指標が連続する為替相場の最大の山場です。
| 日付 | イベント・経済指標 | USDJPYへの影響と注目点 |
|---|---|---|
| 9月28日(月) | 米ダラス連銀製造業景況指数 | 週明けの米金利の初動を確認。期末に向けたドル買い需要の兆候に注意。 |
| 9月29日(火) | 米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード) | 米国の個人消費の先行指標として、結果次第で米金利とドル相場が大きく反応します。 |
| 9月30日(水) | 9月末・四半期末・日本の中間期末 | ロンドン・フィキシング(日本時間24時)に向けた、機関投資家のリバランスに伴う不規則な値動きが発生しやすい日です。 |
| 10月1日(木) | 日銀短観(9月調査) 米9月ISM製造業景況指数 | 国内企業の想定為替レートやインフレ見通しが日銀の利上げ観測を左右します。また、米製造業の強弱がドルの方向感を決定づけます。 |
| 10月2日(金) | 米9月雇用統計(NFP・失業率) | 今週最大の焦点。非農業部門雇用者数と賃金の伸びが、次回のFOMCに向けた米金利見通し(利下げ・据え置き)をリセットするトリガーとなります。 |
04. 相場を動かす主要テーマの分析
今週のUSDJPYを左右する中心的なマクロ要因を整理します。
四半期末・中間期末に伴うリバランス需給
9月末は、日本の輸出入企業による実需の決済フロー(月末要因)に加え、国内外の機関投資家がポートフォリオの資産配分を調整する四半期末リバランスが重なります。これまでの株高・金利変動を調整するため、ロンドン・フィキシング(日本時間24時)を中心に、ファンダメンタルズとは無関係な突発的なドル買い・ドル売りが発生しやすい点に注意が必要です。
米雇用統計と米長期金利の行方
ドル円の方向性を実質的に決定づけるのは、10月2日発表の米雇用統計を受けた米10年債利回りの反応です。雇用市場の底堅さが確認されれば、FRBの利下げ観測が後退し、米金利上昇とともにドル円は160円方向への上昇圧力を受けます。逆に、想定以上の雇用減速が示されれば、米金利の急低下を通じてドル売り・円買いのモメンタムが再燃します。
日銀短観による追加利上げ観測の有無
10月1日の日銀短観は、大企業製造業の想定為替レートだけでなく、企業の販売価格判断DIや設備投資計画が注目されます。これらが強い結果となれば、日銀の年内あるいは来春の追加利上げ観測を後押しし、日米金利差の縮小期待から円買い(ドル円の下落)材料として機能する可能性があります。
05. 3シナリオ分岐と確率テーブル
今週想定されるドル円の推移を、発生確率とともに3つのシナリオに分類して整理します。
| トレンド | 想定確率 | 想定レンジ | 主な変動要因・トリガー |
|---|---|---|---|
| 停滞(中心想定) | 50% | 156.00円~158.50円 | 期末の需給が交錯する中、週末の米雇用統計を見極めるまで方向感が出にくく、一進一退のレンジを形成する展開。 |
| 上昇シナリオ | 30% | 158.50円~160.00円 | 米ISM製造業や米雇用統計が予想を上回り、米金利上昇に伴ってドル買い・円売りが強まる展開。 |
| 下落シナリオ | 20% | 155.00円~156.00円 | 米雇用指標の下振れによる米金利低下と、日銀短観の強さによる円買いが重なり、155円の節目を試す展開。 |
シナリオA:停滞推移(確率50%・中心レンジ 156.00円~158.50円)
期末リバランスに伴う不規則な値動きをこなしつつも、市場の最大の関心事である金曜日の米雇用統計を前に、積極的な一方向へのポジション構築が手控えられやすいケースです。日米の経済指標が強弱入り混じる結果となった場合、157円台を中心とした神経質なレンジ相場が継続します。
シナリオB:上昇展開(確率30%・レンジ 158.50円~160.00円)
米雇用統計やISM製造業景況指数が事前予想を上回り、米国経済のソフトランディング期待から米長期金利が反発するケースです。FRBの大幅利下げ観測が後退することで、日米金利差を意識した円キャリートレードが再び活発化し、160円の大台を射程に捉える水準までドル高・円安が進む可能性があります。
シナリオC:下落展開(確率20%・レンジ 155.00円~156.00円)
米国の雇用減速が鮮明となり、米長期金利が急低下するケースです。同時に、日銀短観で国内のインフレ圧力が確認された場合、日米の金融政策の方向性の違い(FRBハト派・日銀タカ派)が強く意識され、投機的な円売りポジションの巻き戻しを伴って155円の節目へと下値を切り下げる展開が想定されます。
06. 投資スタンス別の確認ポイント(Know-Do)
市場環境を冷静に評価するために、取引期間に応じたリスク管理の着眼点を整理します。
デイトレード・短期取引の視点
9月30日(水)のロンドン・フィキシング前後は、期末リバランスに伴う予測困難なボラティリティが発生しやすいため、ポジションサイズを通常より落とすか、イベント通過を待つ客観性が求められます。また、10月1日のISMや10月2日の米雇用統計発表直後は、アルゴリズムによる自動売買でスプレッドが拡大しやすいため、発表直後の初動には飛び乗らず、方向感が定まった後の押し目や戻りを狙うのが実務的なセオリーです。
スイングトレード・中期取引の視点
米雇用統計通過後の金曜日のニューヨーククローズ(週足の確定位置)が、10月相場のトレンドを決定づける最重要ポイントとなります。日米金利差の変動に直結する米10年債利回りのチャートをUSDJPYと同時に監視し、金利と為替の相関が機能しているかを確認することで、ダマシを回避しやすくなります。155円や160円といった大台のオプション防戦ラインでの攻防にも注意が必要です。
07. 今週のまとめ
2026年9月28日週のUSDJPYは、週末終値157.28円を起点に、9月末の需給イベントと10月月初の最重要マクロ指標が交錯するボラティリティの高い一週間となります。週前半は期末リバランスによる突発的な値動きに警戒しつつ、週後半は日銀短観や米雇用統計を受けた米長期金利の変動を冷静に見極めることが、相場の現在地を正確に把握するための鍵となります。