1 過去半年の価格推移とその原因
過去半年のEURUSDは、おおむね1.06~1.10の範囲で推移し、米国の金利見通しの変化が主な値動き要因となりました。特に米国のインフレ鈍化が進んだ局面では利下げ期待が高まり、相対的にドル売りが進みやすい状況が続きました。欧州側ではエネルギー価格の安定やECBの強めの引き締め姿勢が一定のユーロ下支えとなりましたが、域内景気の弱さが上値を抑える展開も見られました。
米国のCPIやPCEデフレーターの発表後、ドル買いと売りが交錯し、数週間単位で方向感が急に変わる場面が多く、テクニカルでは200日移動平均線が強い支持帯として意識されました。
2 過去1か月の価格推移とその原因
直近1か月のEURUSDは1.07〜1.09のレンジで動き、重要指標の発表に合わせて短期的に方向感が変わりました。特に米国の雇用統計やFOMC議事録の内容が注目され、金利低下観測が持ち上がるタイミングでユーロが買われました。
一方、欧州の景況感指数が弱く、ECBの追加利上げ観測が後退したことでユーロ買いは限定的になりました。市場は次の金融政策イベントまで模様眺め姿勢が強く、レンジ相場を形成した形です。
3 EURUSDの価格動向
4 当期(今後30日間)の価格変動要因
今後30日を見据えると、主な材料は以下の三つです。
- 米国の金利見通し
市場は次回FOMCの発表内容に強く反応しやすく、利下げ時期が前倒しされるとドル売りが優勢になりやすいです。 - 欧州の景気動向
特にドイツの製造業PMIが重視されており、改善傾向が出ればユーロが買われやすい環境に変わります。 - 地政学リスクとリスクオン・オフ
リスクオフが進めばドル買いが強まりやすく、逆に株高やリスク選好が高まればユーロに資金が向かうことがあります。
これらの材料が交互に作用するため、方向感が急変しやすい点に注意が必要です。
5 価格予想(上昇要因)
EURUSDが上昇しやすくなる条件として、以下が考えられます。
・米インフレの鈍化が続き、利下げ観測が強まる
・米国の雇用指標が弱く、ドル安が進む
・欧州景気が底打ちし、ECBのタカ派姿勢が再評価される
・株式市場が堅調でリスク選好が高まる
これらがそろった場合、1.09〜1.11台に向けてユーロ高が進むシナリオが見えます。
6 価格予想(停滞要因)
中立的な要因としては以下が挙げられます。
・米国と欧州の経済指標が互いに強弱が入り交じり、材料難の状態が続く
・政策金利の方向性が見えず、市場がイベント待ちとなる
・テクニカルで大きな抵抗帯が意識される
この状況では、1.07〜1.09で横ばいのレンジ相場になりやすいです。
7 価格予想(下落要因)
ユーロが下落しやすいケースは以下です。
・米国の経済指標が強く、ドル買いが進む
・欧州景況感が低迷し、利下げ予想が高まる
・地政学リスクや金融市場不安でドルが安全資産として買われる
その場合、1.06〜1.07台への下落シナリオが想定されます。
8 30日後の価格予想一覧(テーブル)
| シナリオ | 想定レンジ | 主な根拠 | 売り/買いポジション評価 |
|---|---|---|---|
| 上昇 | 1.09〜1.11 | 米金利低下観測、リスク選好 | 買いポジション優位 |
| 中立 | 1.07〜1.09 | 材料難・レンジ継続 | 売り/買いどちらも管理重視 |
| 下落 | 1.06〜1.07 | 米景気強含み、リスクオフ | 売りポジション優位 |
ポジションを保有していない場合は、方向性を決めるよりも、主要指標の結果を確認してからエントリーした方が安全です。
すでにポジションを持っている場合は、直近のサポート・レジスタンスを基準に決済ポイントを整理することが重要です。
9 価格予想まとめ

EURUSDの30日後は、1.07〜1.11の比較的狭いレンジで推移する可能性が高く、方向性は米国金利の見通しに大きく左右されます。
金融政策イベントや主要な経済指標の内容次第では短期的に上振れ・下振れのどちらもあり得るため、イベント前後の値動きに注意しながらポジション管理を行うことが重要です。